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2020.10.30

【採用注力事例】世界最高基準のサービサーとなる人材と未来を掴む

新型コロナ感染症拡大に伴い、人の移動は制限され、タクシー業界にも変革が訪れています。東京都内のハイヤー・タクシー会社の多くが、2020年4月・5月の営業収入は前年同時期の2~3割近くまで落ち込みました。業界では、業務縮小やリストラが実施された事例もありましたが、東京エムケイは変わらずに新卒採用を続けています。その真意と、新卒社員に向けての期待を伺いました。

【いま、新卒採用に注力する理由】
Vol.1 東京エムケイ株式会社

総務部 人事課 新卒採用リーダー
佐柄和貴さん

※記事は、2020年9月10日にオンライン取材した内容で掲載しております。
 
 

【Company Profile】

1997年設立。日本全国8都市に展開するMKグループの中でも、最高品質なサービスを武器に大手企業との契約、国際イベント、海外から来日するVIPなどへのサービスに特化し、ベンツ50台をはじめとする高級車を中心としたハイヤー事業を展開する東京エムケイ。高い語学力と世界最高基準のサービスによる「おもてなし」で差別化を図る。

 

大きな変革の波はタクシー業界にも。だからこその、新卒採用

 

エムケイグループ全体での新卒採用とは別に、東京エムケイが独自に新卒採用を本格化したのは2020年卒採用からです。今春17名が入社しました。2021年卒採用もコロナ禍ではありますが30名程度の大学新卒者を採用したいと考え、選考を行っています。

当社が独自に新卒採用を始めたのには、いくつかの理由があります。
まず一つ目は、長期的な視点に立ったとき、組織を活性化していく必要があったことです。
タクシー業界は中途採用者が多く、平均年齢は58歳くらいと高めです。当社は平均年齢47歳くらいなので、業界の中では若い方ではありますが、やはり今後の企業の発展のためには、新卒社員をきちんと採用して育成していく必要があると考えています。現場からは、「新卒は金の卵」と呼ばれるほど、重要な存在です。若い人が育ち、活躍することで、業界全体・社内にも大きな刺激があると期待しています。

 
二つ目は、企業の価値をより高めるために、変化し続けていくことが必要だからです。
テクノロジーの進化によって社会は大きく変化し、自動車の完全自動運転化は目の前に迫っています。ハイヤー・タクシーを単なる移動手段として捉えていると、厳しい現実に直面するはずです。しかし当社は、もともと富裕層や世界のVIPを相手とした、質の高いサービスやおもてなしをメインとした事業展開を行っています。それはまさに、「人」にしかできないところ。それが大きな差別化のポイントとなり、テクノロジーとの共存・共栄ができる強みだと認識しています。新卒社員にはそれらを伸ばし、さらに変化に強い企業を一緒に作り上げていける人材になってもらいたいと期待しています。

 

「車の運転が好き」よりも、「サービスが好き」な人

 

世界のVIPを相手に、快適な移動と上質なサービスを提供するには、何よりも「おもてなし」の心が大切になってきます。
 
説明会や選考などで学生の皆さんと接していると、当社に興味を持った入口として、当社の特徴である「高級車」を取りそろえている点や、ゆとりを持った心を支えるための待遇や給与の高さなどを挙げます。それらの事実に注目していただくのは間違っていませんし、むしろ、興味を持っていただきたいからこそ強調している部分です。
 
ただし、それだけではない「質の高いサービス」の大切さに、ぜひ共感していただきたいと思っています。

例えば、グランドパイロット(ドライバー)の仕事は、予約をいただくことからスタートします。お迎えに上がると車の外に出て待ち、ドアサービスを行います。その際、必ず名前を名乗り、ご予約の確認やご挨拶をし、スムーズに乗車できるようドアを手で支え開け閉めします。車内・外の掃除はもちろん、身だしなみや礼節を守った対応など、神経の行き届いた対応をします。車内でも、お客様の車内での様子にあわせて、気づかれないように空調を上げ下げするなどの心配りも、当たり前のように行っています。
 
そのため、中途採用でタクシーやトラックのドライバーの経験者が当社に転職された際、単に「運転が好き」「運転には自信がある」だけだと、入社後にギャップを感じることもあるようです。
 
また、語学力も重要になります。学生時代に留学などで培った語学力を活かしていただくのはもちろん、入社後にもさまざまな語学をマスターするための教育支援なども行い、常に高め合う風土を大切にしています。そういう意味では、当社が求める人材は、航空業界や観光・サービス業などを志望しているような、人と関わり、お客様のために心を配る、「サービスが好きな人」と言えます。

 

選考から入社まで、現場理解を徹底。じっくり育てる

 

当社が重視する、質の高いサービスを理解し、共感していただくために、説明会や選考の過程では、必ず現場で活躍する社員にも参加してもらい、実際の現場の話をしてもらうようにしています。
 
そんな中ある学生が、ホテルでアルバイトをしていた際に見た当社のグランドパイロットの様子を、「東京エムケイのドライバーは、お客様を待っている間もたばこをふかしたりせず、きびきびと仕事をしていたのが印象的だった」と話してくれました。
そのように仕事の現場を体感し、共感していただけると、とても嬉しく頼もしく感じます。

 
今春入社した17名は、内勤スタートが6名、グランドパイロットが11名です。東京エムケイ全体でも、530名の社員のうちグランドパイロットは460名。それだけ現場を重視し、社内教育にも力を入れています。
 
特に、マナー・サービスに関しては、元航空会社で教育を担当した社員が「真のサービスとは何か」「おもてなしとは何か」を丁寧に指導します。おかげで、当社は、ビジネス誌『プレジデント』の接客好感度ランキングで、第3 位に選ばれたり、世界最大の口コミサイト『トリップアドバイザー』でエクセレンス認証を受賞したりしています。
 
今春入社した社員は、新型コロナウイルス感染症の影響で、最初の2ヶ月間は在宅での勤務となりました。その間、業務知識や英語、マナーなどの研修を実施し、着実に成長してくれています。慌てることなく、着実に成長していってもらいたい。そのような成長意欲にも、期待しています。

 

ギリギリまで、新しい出会いに期待

 

タクシー業界は、とかく誰にでもできる仕事と誤解されがちです。しかし、当社が目指すのは世界最高基準の質の高いサービス。それらを体現し、企業価値を高めていけるかどうかは、これから入社する皆さん次第です。
 
そのような意欲にあふれた皆さんとの出会いを増やしたいと、2021年卒採用を続行しています。新型コロナウイルス感染症拡大は、当社の事業にも影響がなかったわけではありません。それでも、自社独自の新卒採用をしていく決断をした以上、中長期的に採用活動をしていきたいと思っています。採用を続けていくことで、近い世代同士の「タテ・ヨコ・ナナメ」の関係も作ってあげたいと思っています。2022年卒採用も、当社の経営状況の範囲で続けていければと思っています。
 
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、今年は説明会や選考をオンラインで実施しました。それによって地方からの応募者が増加しているのも、嬉しい限りです。また、サービス業の一部業界などでは、採用中止等の動きもありますが、そのような業界を志望していた学生さんからも、当社の質の高いサービスに注目していただくことが多くなりました。
 
ぜひ一緒に、世界最高基準のサービスを提供し、「お客様の感動を超える」高みを目指しましょう。
 

東京エムケイでは、社員同士が年齢や経験の別なく対話をしながら、世界最高基準のサービスを提供しています。

 

取材・文/清水 由佳

 

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