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2019.03.29

AI・動画面接 体験レポート / Vol.2 総合商社で体験

就職みらい研究所の調査では、AIが「面接の合否」を判断することについて、「よいと思わない」と感じる学生が7割(※)を超えていました。しかしAI含め動画を使った面接の実態はよく知られていません。そこで、AI面接や動画での面接を体験した学生に、実際の様子について聞いてみました。

※就職プロセス調査(2019年卒)2月1日時点調査より

相手の反応がないまま一人で話すことに抵抗感。
慣れない操作でのミスもありいい印象がない

総合商社の選考で、動画面接を体験したBさん。エントリー後にエントリーシートと動画の提出があることが発覚。動画面接に対しては「面倒くさそう…」という印象だったそうですが、実際の撮影(録画)はどんな感じだったのでしょうか。

 

Bさん 国際系学部4年 男子学生・人材系サービス会社内定
受けた企業:総合商社
場所:パソコンに動画面接アプリをインストールして、自宅で実施
時間:約30分

どんな内容でしたか?

「自分を表す一言」と「入社後に成し遂げたいこと」の2つのお題に、動画で回答する形式でした。回答時間はそれぞれ1分で、何度でも撮り直し可能。また採用担当者と人事部長からの、同じアプリで撮影したと思われる動画メッセージがありました。動画送信から数日経って、合否結果がメールで来ました。

 

やりやすかったですか?

時間を問わずに、選考に臨めるのがすごく便利でした。でも、自宅での撮影がとてもやりづらかったのを覚えています。特に、自宅でスーツを着ることや、反応がないのに一人でしゃべることに抵抗を感じていました。もちろん、カフェや漫画喫茶での撮影も考えましたが、静かに撮影できる場所でなくてはいけないと思い、結局自宅にしました。もし、面接担当者との対話形式であるのなら、少しはやりやすくなったかもしれません。

 

受けてよかったと思いますか?

選考に参加しやすい反面、就職活動の経験としては、得るものはそんなにないと感じました。動画選考をやってみても、学びが少なったからです。対面での面接なら、相手の反応やフィードバックを通して、自分の話している内容(ガクチカや志望動機)の改善点に気づくことができるのに、動画面接では合否以外に判断基準がなく、アウトプットの経験にしかならないと感じました。もし、フィードバックなどがあれば、印象は大きく異なっていたと思います。

 

もう一度、受けるとしたらどうしますか?

あらかじめ動画を撮影し、OBOG訪問などで見てもらうような機会を作りたいですね。当時は、まだ動画に対しての抵抗が強く、改善点を見つけようともしていませんでした。もし、次に受ける機会があれば、より多くの欠点を見つけ、可能な限り改善してから臨みたいと思います。

 

これからAI-動画面接を受ける後輩たちへのアドバイスをお願いします

自分の考えを簡潔にアウトプットする練習が効果的だと思います。自己PRや志望理由、達成したい目標などの設問は、動画面接のみならず対面の面接でも頻繁に課される質問です。それらの質問に対して、簡潔かつわかりやすく回答する練習が十分にできていれば、動画面接も問題なく突破できると思います。

また、誤操作に気をつけてください。僕はアプリ上の「撮り直しボタン」と、次ページの「送信ボタン」が同じ位置にあったために、マウスをダブルクリックしたときに動画が送信されてしまいました。でも「一度送信した動画の取り消しはできない」仕様だったんです。自分の納得できる内容を伝えられなかったのが今でも悔しいです。これから臨む方は、そんなこともあるんだと注意してほしいですね。

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