株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村吉弘)の研究機関・就職みらい研究所(所長:栗田 貴祥)は、『就職白書2025』として学生の就職活動および企業の2025年卒採用活動の実態、また、2026年卒以降の採用見通しについてまとめており、一部を抜粋してご報告申し上げます。
※PDF資料のP2には所長の解説コメントも掲載しています
※学生や企業へのインタビュー等も加えて解説する『就職白書2025』冊子版は、4月以降に就職みらい研究所のWebサイトに掲載予定です
サマリ―
【学生(2025年卒振り返り)調査トピックス】
- 2025年卒学生のうち、「民間企業に就職する」割合は84.9%(2024年卒差+1.3ポイント)、民間企業以外も含めた「就職・計」は91.7%(同+2.2ポイント)と、いずれも調査開始の2012年卒以来で最高値。(P3)
- 就職活動開始時期は「卒業年次前年9月までの累計」が61.6%(同+4.7ポイント)と増加した。「卒業年次前年2月までの累計」は80.9%(同+0.1ポイント)で前年同水準。(P5)
- 就職活動において生成AIを使用した学生の割合は34.5%(同+20.0ポイント)と大幅に増加。(P8)
- 「就職先決定を振り返ると、安易に決めてしまったと感じる」について「当てはまる・計」の学生は43.6%であった。(P9)
- 「就職先決定を振り返ると、安易に決めてしまったと感じる」割合は「就職先を確定するにあたり、自分が重視する基準が分からなかった」学生では65.8%、そうでない学生では31.1%であった。(P9)
【企業(2025年卒振り返り)調査トピックス】
- 採用充足状況は「採用予定数を充足できた」企業が37.2%( 2024年卒差+1.1ポイント)と微増。(P10)
- 2025年卒採用の面接開始時期は、面接(対面)で「卒業年次前年2月までの累計」が38.6%(同+12.6ポイント)と増加。面接(Web)では「卒業年次前年2月までの累計」が49.2%(同+13.8ポイント)と増加し、約半数の企業が採用広報解禁となる3月よりも前に面接を開始している。(P12)
- 初任配属に関する取り組みで「本人のキャリアや成長の観点から、なぜそのポジションに配置されたかを説明している」の「行っている・計」が、採用充足企業で47.4%、未充足企業で39.6%と差が見られる。(P13)
- 採用充足企業と未充足企業では、働き方の制度やオフィス環境の情報提供の割合、キャリアに関する社内制度の利用状況、新卒入社3年以内の離職を課題視する割合に差が見られる。(P14)
【企業(2026年卒以降の見通し)調査トピックス】
- 2026年卒の採用予定数の平均は31.9人で、2025年卒実績の平均30.3人から微増し採用意欲は堅調。(P15)
- 各採用活動プロセスの「卒業年次前年2月までに開始」の割合は、面接(対面)が51.2%(2025年卒差+11.6ポイント)、面接(Web)が61.8%(同+11.0ポイント)。(P16)
- 2026年卒向けキャリア形成支援プログラムの実施率は75.4%(同+2.2ポイント)。タイプ別では【タイプ1】オープン・カンパニー87.8%(同+4.9ポイント)が最も高く、【タイプ3】汎用的能力・専門活用型インターンシップ31.6%(同+3.6ポイント)、【タイプ2】キャリア教育26.7%(同+2.3ポイント)の順に続く。(P18)
ただし、ご利用に際しては必ず事前にお問い合わせフォームよりご一報お願いいたします。
【調査概要】
<学生調査>
■大学生・大学院生の就職活動振り返り調査
調査目的:就職に関する学生の活動実態を把握する
調査方法:インターネット調査
調査協力:株式会社インテージ
調査対象:調査協力会社のモニターにスクリーニング調査を行い、
民間企業等を対象に就職活動を行った全国の大学4年生・大学院2年生
調査期間:2025年卒-2024年11月22日~2024年12月4日
2024年卒-2023年11月22日~2023年12月4日
2023年卒-2022年11月21日~2022年12月5日
集計対象:2025年卒-1,835人、2024年卒-1,802人、2023年卒-1,618人<企業調査>
■大学生・大学院生の採用活動振り返り調査
調査目的:新卒採用に関する企業の活動実態を把握する
調査方法:郵送調査・インターネット調査を併用
調査協力:株式会社電通マクロミルインサイト
調査対象:全国の新卒採用を実施している従業員規模5人以上の企業
2025年卒-4,876社、2024年卒-4,826社、2023年卒-4,851社
調査期間:2025年卒-2024年12月2日~2025年1月10日
2024年卒-2023年12月1日~2024年1月10日
2023年卒-2022年12月2日~2023年1月11日
回収社数:2025年卒-1,510社(回収率31.0%)
2024年卒-1,488社(回収率30.8%)
2023年卒-1,569社(回収率32.3%)
≪集計方法について≫
・大学生については、性別、専攻、所属大学の設置主体の構成比が実際の母集団に近づくよう、文部科学省「学校基本調査」の数値を参照し、ウェイトバック集計を行った。大学生と大学院生を合わせた学生全体については、大学生と大学院生の構成比に関して、同様のウェイトバック集計を行ったため、大学生と大学院生の合計値が、学生全体の値と一致しない場合がある。
≪調査結果を見る際の注意点≫
・%を表示する際に小数第2位で四捨五入しているため、%の合計値や差の数値と計算値が一致しない場合がある。
・図表の一部で、今回調査と過去調査のポイント差をカッコ内に記載した。
例:36.4(-0.4)の場合、0.4ポイント減少
・データは無回答サンプルを除いて集計している。
・サンプル数50未満の集計値は参考値として取り扱う。
・企業は従業員規模の無回答企業があるため、従業員規模別の計と全体は一致しない。
・無回答項目はグラフ・数表内で「-」と表記。
・2025年卒業や2026年卒業を「2025年卒」「2026年卒」と表記。
・キャリア形成支援プログラムとは、インターンシップをはじめ、オープン・カンパニー、キャリア教育を含むキャリア形成支援に係る取り組みの総称を指す。