当研究所の調査概要
就職みらい研究所とは
2020.04.07

「舞台美術」になっていたかも…!?  Vol.4 お笑い芸人 矢部 太郎さん (カラテカ)

さまざまな分野で活躍する有名人の方々を直撃インタビュー。

もしも今の仕事をしていなかったら、どんな職業を選んでいたかを想像していただきました。どんなお話が飛び出すでしょうか。

 

Vol.4 お笑い芸人 矢部 太郎 さん (カラテカ)

処女作のコミックエッセイ『大家さんと僕』が累計販売部数70万部(2018年11月現在)を超える大ヒットとなり、お笑い芸人としてもますます注目されている矢部太郎さん。

矢部さんがもしも、お笑い芸人になっていなかったら…?

やべ・たろう●1977年生まれ、東京都出身。96年、東京学芸大学国際教育学部入学。2004年、単位不足で除籍。1997年11月、入江慎也とお笑いコンビ・カラテカを結成。99年、「進ぬ! 電波少年」の企画「電波少年的○○人を笑わしに行こう」に初めてレギュラー出演し、4カ国語を習得。2007年、気象予報士の資格を取得。現在は芸人としてライブやバラエティ番組に出演するほか、舞台や映画、ドラマで俳優としても活躍している。16年には雑誌「小説新潮」にて漫画の連載を開始。18年7月、コミックエッセイ『大家さんと僕』が朝日新聞社主催第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞。趣味は読書、音楽鑑賞、ファミコン。特技は絵画、空手。

 

 

――矢部さんがもし芸人さんになっていなかったら、何をやっていたと思われますか?

もし、芸人になっていなかったら、ですか? うーん…。

 

――漫画家になりたいと思ったことは?

小学生や中学生のころに憧れたりはしましたけど、具体的に考えたことはないです。『大家さんと僕』も、「漫画家になりたい」と思って描いたわけではないですし…。

あ、そう言えば、僕、あります。なりたいもの!

 

――お! 何でしょう?

演技のお仕事もさせていただいていて、小劇場の舞台に立たせていただいた時に、予算がないから、セットとかも自分たちで作ったんですね。建物の壁を汚して塗って、リアルに見せたりなんかもして。それをやっている時に、すごく楽しくて、これをやりたいなと思いました。

 

――どう楽しかったんでしょう?

なんか、大きいものを無心に塗っている感じが楽しかったんです。それに、芸人と違って、滑るとか、滑らないとか考えなくていいじゃないですか。おまけに、できあがったものを「すごくいい!」ってみんなが喜んでくれてうれしかったです。

このまま舞台には出ない方がいい思い出になるんじゃないかとさえ思いましたね。これだけだったらいいのにと思うくらい楽しかったんですよ。

 

――じゃあ、芸人さんになっていなかったら、矢部さんは舞台美術さんに?

職種名だと、そうなるんでしょうかねえ…。ただ、舞台美術さんのお仕事そのものはちょっと大変そうなんですよね。重いものを持ったりしないといけないし、図面も引けなきゃいけない。

 

――できそうですか?

いやあ、そのへんは自信があまり…。でも、だからこそ早く出世したいと思って頑張るかもしれないですね。早く監督的なポジションになろうって。

 

<「お悩み」相談コーナー>

アンケート回答者から寄せられた「お悩み」に矢部さんからアドバイスをいただきました!

 

<矢部さんチョイスの「お悩み」>

就職活動には無駄なルールが多いように思います。何も決まりがないのも困りますが、押しつけられたようなルールには辟易とします。

(就職プロセス調査 10月調査回答・大学生・文系・女性)

 

あの…。

 

僕、実は就職活動をしたことがなくて、朝井リョウさんの小説『何者』で読んだ知識くらいしかないんですけど…。ルールってエントリーシートの書き方とかってことですか?

 

――詳しくは書かれていないのですが、多分、そういうこととか、ほとんどの人が紺色のスーツを着るとか、就職活動の「縛りがある感じ」全般のことかなと思います。あと、就職活動をスタートしていい時期というのが決められていたり…。

いろいろあるんですね。具体的にはよくわからないですけど、きっと、この方のおっしゃる通りなんだと思います。辟易するというのは。

 

――そう思われますか?

はい。辟易としてしまうのは当然だと思いますし、その気持ちを忘れずに、疑問を持ち続けて活動されるべきだと思います。疑問を持ちつつ、ルールを守って。

 

――疑問を持ちつつ、ルールを守って。

そうですね。これを当たり前だと思って受け入れて、思考停止するのもアレですから。

ただ、こういうことはお笑いの世界でもあると思うんです。例えば、ネタをやる時に時間制限があるんですけど、テレビ番組で仮に「2分以内でお願いします」と言われたとして、「劇場では普段3分なのに、短いな。なんでそんなルールを守らなければいけないんだろう」と思う人もいるかもしれないですよね。でも、思った上で、そのテレビ番組に出たいなら、やっぱり2分でやらないといけない。

まあ、その話とこの方のおっしゃっているルールというのは、また違うかもしれないんですけど。

 

――それでも、「辟易とする」という気持ちは、矢部さんにもよくおわかりになると。

そうです。辟易するものだと思いますし、どんどん辟易としていただいて。

 

――だけど、ルールを守ってもその仕事をやりたいか、そんなルールを守るくらいならやめるか、自分はどうするかということですね。

そうです。ルールがあるってことは、その企業に入る前にすでに試されているってことですよね。このルール、あなたは守れますかって。そういうことだと思います。

 

Information

ベストセラーとなった『大家さんと僕』の続編、『大家さんと僕 これから』(新潮社/定価:1200円+税)。『大家さんと僕』発売前後のことから、ついに訪れた大家さんとの別れまでが描かれている。『大家さんと僕』シリーズは、2020年3月にNHK総合にてアニメ化もされた。
 

 
※本文は2018年取材時の内容で掲載しております

取材・文/泉 彩子 撮影/刑部友康

 

矢部 太郎さんが「一緒に働きたい人」とは?

【INTERVIEW こんな人と働きたい!】バックナンバー

関連記事