企業の新卒採用活動および学生の就職活動の実態を明らかにするため、全国の新卒採用を実施している企業と、就職活動を行った2016年卒予定の大学4年生・大学院2年生を対象に、調査を実施いたしました。
このたび調査結果がまとまりましたので、一部を抜粋してご報告申し上げます。
就職白書2016~採用活動・就職活動編~の詳細資料はこちら [PDF DL 1221.4K]
【調査結果の要旨】
【2016年卒の新卒採用活動の総括】<企業>
- 12月時点での2016年卒の採用数は「採用数充足・計」は48.3%と、2012年調査開始以来はじめて半数を下回った。一方、未充足企業は、50.7%となり、前年より8.1ポイント増加した。
- 2016年卒の採用活動全体に対する満足度は、「満足・計」が47.0%と半数を下回り、前年よりも減少。一方、「不満・計」は26.7%で、前年よりも増加した。
- 採用活動プロセス毎の開始時期で、開始した企業が最も多い月を見ると、『採用広報』については、「採用に関する情報の提供」「プレエントリー受け付け」「大学で開催される合同説明会・セミナー」「大学以外で開催される合同説明会・セミナー」「自社の説明会・セミナー(対面)」「自社の説明会・セミナー(Web)」の全てで「2015年3月」と、いわゆる「採用広報解禁月」に集中した。『採用選考』について見ると、「書類選考」「適性検査・筆記試験」「面接」は「2015年4月」、「内々定・内定出し」は「2015年8月」であった。
【2016年卒の就職活動の総括】<学生>
- 民間企業を対象に就職活動を行った学生のうち、12月時点で就職が決まっている人である「就職・計」は86.8%と、前年の84.5%より2.3ポイント増加した。
- 就職先が確定している学生の入社予定企業への満足度は、「満足・計」が81.7%となった一方、「不満・計」は3.3%で、「満足・計」が圧倒的に高かった。
【2017年卒の新卒採用活動の展望】<企業>
- 全7項目について、いずれも最も回答率が高いのは「変わらないと思う」であったが、『選考応募者数』『新卒採用活動の母集団』については4割前後は「減ると思う」、『新卒採用に係るマンパワー』『内定辞退者数』については3割強が「増えると思う」としている。
- 『採用広報』について、「採用に関する情報の提供」の開始月は、77.2%の企業が「2016年3月」としており、2016年卒の74.7%よりも2.5ポイント増加している。『採用選考解禁前』の5月までに「面接」「内々定・内定出し」を始める企業の割合は、2017年卒でそれぞれ67.9%、44.1%となっており、2016年卒と比較すると、「面接」で2.9ポイント、「内々定・内定出し」で17.2ポイント減少している。
- 採用数が満たなかった場合の対応については、「採用数に満たなくても求める人材レベルは下げない」が51.2%と半数を超えた。
【調査概要】
<企業調査>
2016年卒(大学生・大学院生)の採用活動振り返り調査
調査目的
新卒採用に関する企業の活動実態を把握する
調査方法
郵送調査
調査対象
全国の新卒採用を実施している従業員規模5人以上の企業4,050社
調査期間
2015年12月24日~2016年1月28日
回収社数
1,260社(回収率31.1%)
<学生調査>
2016年卒(大学生・大学院生)の就職活動振り返り調査
調査目的
就職に関する学生の活動実態を把握する
調査方法
インターネット調査 ―調査協力:株式会社インテージ
調査対象
インテージ社のモニターにスクリーニング調査を行い、民間企業を対象に就職活動を行った全国の大学4年生・大学院2年生の男女を対象
調査期間
2016年1月5日~2016年1月19日
集計対象
2,146人