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就職みらい研究所とは
2023.06.01

大学の就職・キャリア支援状況に関する調査 2022年度

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の研究機関・就職みらい研究所(所長:栗田 貴祥)は、2022年9月に「大学の就職・キャリア支援状況に関する調査」を実施しました。調査結果をまとめましたので、ご報告申し上げます。

 

調査結果サマリ

  • キャリアセンター職員数の平均は、回答全体では9.5人であった。学生の就職希望者数別に見ると「300人未満」で3.9人、「1,000人以上」で18.9人と支援対象の学生数に応じてキャリアセンターの規模も異なる。
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  • 就職・キャリア支援で重視しているものを聞くと、「学生の就職先への満足度」「就職数・率」が約8割、「就職支援に対する学生の満足度」「未内定学生への支援」が約7割。学生の就職希望者数が多い大学では、重視する項目が多くなる傾向が見えた。
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  • 就職・キャリア支援で課題と感じているもの、最も課題と感じているものを聞いたところ、どちらも「未内定学生への支援」が一番高い結果であった。就職・キャリア支援業務の中で業務負荷の高いものでも上位に入っており、学生の就職希望者数の違いにかかわらず共通の課題であることが分かる。
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  • 課題を解決する上で不足しているものを聞くと、「人手」や「学生の集客」が上位に挙げられた。学生の就職希望者数が「1,000人以上」の大学では、「教員との連携」も5割を超え高い結果となった。
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  • 未内定学生と接点を持つために実施しているものでは、「教員との連携」「学内システム・掲示板での就職支援周知」「電話連絡」「メール送付」がいずれも7割を超え、学生に向けてさまざまな連絡方法を重ねて実施していることが分かる。学生の就職希望者数別に見ると、就職希望者数の多い大学の方がより多くの連絡手段を取っている様子がうかがえる。
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    就職・キャリア支援において苦労を感じることについてのフリーコメントの中には、「限られた職員で多くの学生を対応しなければいけない」ことに苦労を感じるといった声も見られました。課題解決のための具体的な取り組みについても聞いたところ、「外部機関(ハローワーク等)や外部キャリアコンサルタントを活用している」「教職員を対象にキャリア支援に対する理解促進のためにセミナーを実施している」などのコメントもありました。大学内やキャリアセンター内のみで課題を解決することが難しい場合には、上記のような取り組みが有効となるケースも考えられます。

 

調査概要

■調査目的
 キャリアセンターにおける支援の現状や抱えている課題について実態を明らかにする
■調査方法
 インターネット調査
■調査期間
 2022年9月2日~22日
■集計対象
 335校

 

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