株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)のよりよい就職・採用のあり方を追究するための研究機関・就職みらい研究所(所長:増本 全)は、就職みらい研究所学生調査モニターの大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査」を実施いたしました。このたび調査結果がまとまりましたので、一部を抜粋してご報告申し上げます。
リリース資料(PDF)にはグラフなども掲載しています。ぜひ、ご覧ください。
実施形式別の説明会参加後エントリー率は
対面よりWebの方が高い
新型コロナウイルス感染症の影響により、就職・採用活動でWebの活用が進み一年が経ちました。就職活動にどのような変化があったのでしょうか。学生の説明会参加企業数を調査すると平均19.7社と、前年と比べ5.1社増加しています。特にWeb説明会の参加企業数は7.7社増加し17.3社となり、対面では2.3社減少し4.5社とWebの参加企業数が多くなっています。応募の決め手となった情報源を聞くと、「個別企業の説明会・セミナー」が55.8%と最も高く、Web説明会が情報収集、応募行動を決める重要な機会だと分かります。
Web説明会について人事から聞くのは「Web説明会は対面と比べてその後の選考につながらないのでは」という声です。そこで説明会参加後に採用選考にエントリーしたかをWeb・対面別に調査(6月12日時点)したところ、全体のエントリー割合は69.0%と前年と比べ5.6ポイント減少したものの、Web説明会参加後のエントリー率は69.9%。一方で対面では62.2%とWeb説明会の方が選考に進む割合が高いことが分かりました。では人事が気にしている「選考につながらない説明会」とはどのようなものでしょうか。学生に「説明会に参加したもののエントリーしなかった理由」を聞くと、仕事内容、興味、雰囲気といった言葉が多く見られます。学生のコメントを見ると「社風が違うと思った。人事の人で判断するのは良くないと思うが、会社全体の印象を受け持つのに違和感を感じた」「社員同士の雰囲気など、上司が偉そうにしていた」といったものがありました。仕事内容や社風を見て合わないと判断したり、視野を広げようと参加したが興味がわかないというコメントが多いものの、中には人事の姿や社内コミュニケーションの様子などでエントリーしないと決めているものもありました。
自社の説明会を客観的に見ることは難しいかもしれませんが、説明会の雰囲気が本当に社風と一致しているのか、伝えたい会社の様子が伝わっているのかを振り返り、今後より表現方法や見え方を磨く必要があるでしょう。
【調査概要】
調査目的
大学生・大学院生における就職活動の実態を把握する
調査方法
インターネット調査
集計方法
大学生については、性別、専攻、所属大学の設置主体を基に、
実際の母集団の構成比に近づけるよう、文部科学省「学校基本調査」の数値を参照し、
ウェイトバック集計を行っている
調査対象
2022年卒業予定の大学生および大学院生に対して、『リクナビ2022』(※)にて
調査モニターを募集し、モニターに登録した学生8,736人
(内訳:大学生7,261人/大学院生1,475人)
※リクナビ:株式会社リクルートが運営している、就職活動を支援するサイト
https://job.rikunabi.com/2022/
調査期間
2021年6月12日~6月17日
集計対象
大学生 1,727人/大学院生 557人