就職みらい研究所学生調査モニターの大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査」を実施いたしました。このたび調査結果がまとまりましたので、一部を抜粋してご報告申し上げます。
リリース資料(PDF)にはグラフなども掲載しています。ぜひ、ご覧ください。
【2021年4月1日時点の就職活動状況】
就職内定率は理系が前年同月差-6.0ポイント、内定取得先業種には前年比でばらつき
4月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率※1は、28.1%(-3.2ポイント)※2と前年同月と比べて低くなりました。文理別に見ると、文系が25.4%(-2.2ポイント)、理系が33.9%(-6.0ポイント)と特に理系で低くなっています。例年この時期に増加する傾向にあった理系学生の内定出しが進んでいないことが今回の内定率に関係していると考えられます。
理系学生の内定取得先企業を前年と比べて見ると「情報通信業」「機械器具製造業」などでは高くなっているものの「建設業」「製造業(機械以外)」では低くなっています。各活動の実施率を前年と比べると、学生全体で実施率が下がっている項目が多く、例年に比べ思うように活動が進んでいない学生の割合が増えている様子がうかがえます。文理別に見てもインターンシップへの参加や、キャリアセンターへの相談などで理系学生の減少幅が大きくなっています。学生の活動が前年よりも進んでいないことから、企業によっては計画通りに進められていないことも想定されます。一方で、内定を取得している学生については内定取得企業数、保有企業数を見ると前年と比べて増加しています。このことから、動いている学生と、まだ動いていない学生の差がより顕著に表れていると考えられます。
22年卒については前年より続くコロナ禍の影響もあり、インターンシップ参加や、OB・OG訪問がうまく進まなかった学生もいるでしょう。周りがどう動いているか分からないという学生の声も増えているように感じます。コロナ禍において変化はたくさんありましたが、Web上での就職活動が可能になったのもその一つです。Web上での説明会を活用し、志望する企業の情報を取得して活動を進めていきましょう。
※1 内々定を含む ※2 ( )内数値は前年同月差
【調査概要】
調査目的
大学生・大学院生における就職活動の実態を把握する
調査方法
インターネット調査
集計方法
大学生については、性別、専攻、所属大学の設置主体をもとに、
実際の母集団の構成比に近づけるよう、文部科学省「学校基本調査」の数値を参照し、
ウェイトバック集計を行っている
調査対象
2022年卒業予定の大学生および大学院生に対して、『リクナビ2022』(※)にて
調査モニターを募集し、モニターに登録した学生8,747人
(内訳:大学生7,270人/大学院生1,477人)
※リクナビ:株式会社リクルートが運営している、就職活動を支援するサイト
https://job.rikunabi.com/2022/
調査期間
2021年4月1日~4月2日
集計対象
大学生 1,329人/大学院生 400人